温故知新ブログ

大学生の読書日記・勉強日記

『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編』を温める①

どうも、温故知新ブログです。

 

日曜日に到着予定だった本書が本日届くというイレギュラーに恵まれ、本日も更新できそうです。日本の物流レベルの高さに感謝しつつ、書いていこうと思います。

 

本ブログでは、私が勉強していて気になったり印象的だった点をピックアップして書きますので、要約サイト等とは内容を異にするので了承を。

 

今回は全18章のうち第1章から第6章までです。

 

 ・需要と需要量、供給と供給量

・価格統制が選ばれる理由

・弾力性の傾向

 

 

まず需要と需要量、供給と供給量についてです。まず「需要量」は「ある特定の価格のときに」人々がそのものをどれくらい求めるかを表します。「需要」とは価格と需要量の関係性を示します。有名な需要曲線でいうところの線上の点が需要量で、曲線全体が需要ということです。同様に供給と供給量についても区別できます。例えばある商品の価格が上がると需要量は下がりますが、需要は変わりません。(需要曲線は動きません)では需要は変わることが無いかというとそうではありません。本書では4つの場合が挙げられていました。(⑴社会全体で所得水準が上がったとき⑵人口が増えたとき⑶流行や好みが変化したとき⑷代替品の価格が変化したとき)供給についても3つの場合が挙げられて説明されていました。そして価格はやがて需要量と供給量が一致する点(均衡点)にたどり着きます。

私はこれを読むまで需要と供給が一致するように神の手が導いてくれると思っていました。需要と需要量の言葉の違いや具体的な変化を促す要因について知りませんでした。ただなんとなく感覚でこれは高い、あれは安いと根拠の乏しい発言をしていたんだなと気づきましたね。

 

 

次に価格統制が選ばれる理由についてです。供給者や消費者の保護のために政府が介入して価格の上限や下限を決める価格統制が行われることがあります。本書ではこれに対して様々な弊害が生じる例を示していました。しかし政府は往々にしてこの価格統制を選択するそうです。その理由は政策にかかるコストが見えにくいからです。補助金を出したり税金を優遇すると予算の問題が出てきますが、価格の上限や下限を決めるだけでは見た目上お金はかかりません。

これについては一般国民側にも落ち度があるのかなと感じました。トレードオフの前提を頭に入れて、この政策によって不利益を被る可能性があるのではないかと考えられるようになる必要がありますね。損をしないために経済学を学ぶと本書では引用されていましたが、本当にその通りだなと。

 

 

最後に弾力性の傾向についてです。本書では様々な視点からこの弾力性について書かれていました。特に印象的だったのが、需要と供給も短期的には非弾力的だが、長期的には弾力的だということです。この段落では供給について考えると、1ヶ月で生産量を倍にすることは厳しいですが、数年単位だと可能だということです。また需要についての例も挙がっていました。このような(たとえ価格が大きく変化してもすぐに需要量や供給量を変化できないという)価格弾力性の特徴を考慮すると、世の中の価格が揺れ動くことも理解できるでしょうというのが本書での説明でした。

この弾力性はあらゆる問題に応用することができると思いましたね。策を考える際にも例えばどれくらい消費税を上げたらどれくらい消費が落ち込むかなどはこの弾力性の議論といえますよね。もっとも定量的に導くことは膨大なデータ等を用いることが想像されるので、官僚の方達はとても優秀なのだろうなと尊敬の念を抱きました笑

 

 

 

本書のイントロ部分で、最初にミクロを続いてマクロを学ぶ構成になっていたことに気づき萎えました笑(本書はアメリカの書物の翻訳版ですが、原物は一冊だそうです)個人的にはミクロの方がイメージしやすいこともあってスムーズに読み進められました。皆さんはどうなんでしょう笑

 

 

 

ではまた次回です!

 

 

 

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『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門マクロ編』を温める③

どうも、温故知新ブログです。

 

昨日の日経で「見えない資産」に注目をとの記事がありました。その中でGDPでは無形資産を捕捉しきれないとの記載があり、ああせっかく(数日間で笑)学んだことも変わってしまうのかと戦々恐々としております。

 

さて、今回は『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門マクロ編』を温める③ということで、本書の最終回です。このブログでは本の要約というより、私の勉強のアウトプットの意味合いが強いので気になったり印象に残った点を書いていきます。

 

 貿易の意味

国際的な金融危機防ぐ手段

 

まず貿易の意味について。世界的に生産力の差は少なからずありますが、そうでない場合も多々ありこの場合も貿易は行われています。つまり比較優位や絶対優位が成り立たない場合でも貿易には意味があるということです。本書では規模の経済を軸に4つのメリットが挙げられていました。1つ目は小国でも規模の経済を活用できる点です。もし国内だけで経済活動が完結してしまうと限られた需要に合わせ供給(生産)しかできませんが、国外に対しても経済活動が広がれば大量生産による規模の経済が働きます。2つ目は種類が豊富になることです。国内だけの市場だと企業は規模の経済を働かせるために種類を限定して生産します。国外から輸入すれば様々なニーズを解決することができます。3つ目は一つの産業の中でより高度な分断が可能になることです。一つの商品を作る際にも多くの部品が必要で、それらの生産にも規模の経済が働くので、多国間で生産した方が良いというわけです。4つ目は知識やスキルの伝達がうながされる点です。本書ではトヨタの「かんばん方式」と呼ばれる管理手法が例に挙がっていました。

高校時代に習ったリカードの比較優位から、貿易によってそれぞれの国が得意な領域にコミットして他を国外から補っていると思っていました。本書を通じてそれだけではなく、むしろ生産力が変わらない場合でも貿易の意義があるということは新たな発見でした。

 

次に国際的な金融危機と防ぐ手段についてです。1990年代にメキシコが借金を返せなくなったり、アジアの通過暴落による金融危機が起きました。この国際的な金融危機はなぜ起こるのかというと、国際的な金融資本の流入が大きくなり、為替レートが不安定になり金融システムが破綻、政府が借金を返せなくなるという事態が起きます。またこうした事態に陥る国の傾向としてGDPの大幅な下落があるそうです。そしてこの金融危機を防ぐには、入ってくるお金の種類を把握しておくことが大切です。具体的には「直接投資」と「証券投資」です。前者は工場や企業を買う投資で、後者は債券などの金融商品を買う投資です。両者を比べた際に直接投資の方が資金の流出が起こりにくいという特徴があります。なぜなら工場や企業は簡単には売りにくいからです。直接投資を増やしていくことがベストなやり方だとしています。

この金融危機については今まで勉強してきた内容を総合したテーマだったのであやふやな箇所は該当ページに戻りながら時間をかけて読みました。(その点において印象的でした)

 

 

 


 

以上でこの本を読了したわけですが、経済という普遍的な枠組みの中で非合理的な人間による行動を統制するための学問だという当初のイメージはガラリと変わりました。市場原理では説明できないことも多々あり(本書にも記載されていたが)政府や国民の支えがなければ成り立たないということが実感できましたね。まだまだマクロ経済学の表層を駆け足で辿ったに過ぎませんが、これからより深い理解の一助になるなぁと。おすすめです!

 

 

 

以上です!

 

 

 

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閑話休題【就活について思うこと】【やっぱり過程】

 どうも、温故知新ブログです。

 

実は私いわゆる就活生なのですが、3年生の4月頃から就活を始め1年以上就活をしてきました。その甲斐あってかここで働きたいと思える会社から内定をいただくことができました。そして現在も選考途中の企業はありますが、5月中にはすべての選考を終えて終活生になります。

 

 

結論、就活は良い経験になったなぁと。よく言われることですが、自分のものさしで意思決定をしたり、その過程で自己分析をして自分の人生を振り返ったりした中で「自分の軸」を見つけることができました。それは今後の不透明な人生を進む上での道標になったり、困難に出会した時に踏ん張れる杖になってくれることでしょう。

 

 

個人的にはそれよりも良い経験であったといえる理由があります。それは「やっぱり過程」だと実感できたことです。就活を始めるまでは、結果が全てだと考えていました。実は浪人をしたのですが、そのときに高校時代の頑張ることに意味があるという過程偏重な自分の価値観が大きく変わりました。結果が全てで成功しなければ何もしていないのと同じだと。そしてこの価値観を備え望んだ2回目の大学入試でも第一志望に届きませんでした。かなり落ち込み、自分はその程度の人間だと諦めていました。ただ、大学もタダで通えるわけではないので、社会の評価云々はどうなるかわからないけれど、自堕落な生活を送ってはこの先立ち直れないと考え真面目に勉強することに決めました。もちろんアルバイトやサークル、留学、インターンなどを頑張ることも素晴らしいと分かっていましたが、受験(=勉強)の失敗は勉強で取り返さないとという思いが強かったので勉強を選択しました。(ちなみに高校時代に最後の大会に怪我をするなど消化不良な形で終わってしまった部活に対する後悔もあり、体育会の部活にも所属しました)

 

そこからは週に6日部活動を行う中で勉強に充てられる時間は多くなかったですが、モチベーションは高く授業は一番前の席で受けていました。(希少種)、また少人数の授業でも主体的に取り組んできました。 (演習系はほとんど最高の評価でした)以下詳細に書くといつまでも就活にたどり着かないので時間を就活期に進めます。

 

そんな感じで就活を始める時期になりました。個人的には就活に対する根拠のない自信もありましたが、やはり自分よりすごい(偏差値が高い)大学に進んだ人には敵わないと思い込んでいた側面もありました。ただこの考えは正直一瞬で変わりました。いろいろな場面で大したことない人が多いことに驚きました。具体的に書くと僻みやマウントと思われそうですし、評価基準も主観でしかないので記載しませんが、本当に大学で勉強してた?と思うときが一定数ありました。実際に〇〇大学でこの時期に内定出るのは初めてと言われることもありました。学歴社会と言われていますが(実際にそうだと思うこともありますが)、学歴絶対主義ではないことは確実です。入る方が圧倒的に難しい日本の大学の現状においてさえ、入学後の思考と行動の総量が大きければ大丈夫だったというのが感想です。

 

 

 

もちろん真面目に勉強することが正しいとかそもそも就活で評価されることが偉いとも思っていません。生きていく上では結果という瞬間的な客観よりも過程という普遍的な主観を大事にしていくほうがいいのかなと。さらにこれも伝わるか難しいですが過程の中にいる瞬間は結果にコミットすべきだと思います。

 

 

 

もし今までの結果にとても大きな後悔や挫折を覚えている人は、その後悔や挫折と同じ種類の成功体験ができるように思考と行動を最大化すればいいのではないでしょうか。他のところへ転換しようとしても心にへばりついて消えることは無いと思うので。

 

 

 

 

もっともこの価値観がこの先変わることは大いに考えられます。

まだ就活中なので笑

 

 

 

 

ただいつか就活で悩む人を励ます日が来ることを祈っていることは変わらないので、後輩たちにエールを送って筆を置きます。

 

 

 

 

 

 

『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門マクロ編』を温める②

どうも、温故知新ブログです。

 

最近は秀逸な例えに出会ったらメモするのが習慣になりつつあります。どんな例えか?ええ、気になりますよね←

直近で目にしたのを挙げると、

⑴運動をする人のせいで運動をしない人が太る(説得力のないことの例え)

⑵沈没船で船長の椅子を争う(危険下でも一枚岩に慣れないことの例え)

こんな具合です笑

例えって字面だけ見ると具体的ですが、その過程では抽象化が必須なので思考力を深めるのに良い訓練になりそうですね。というわけで(?)本題に進みましょう!

 

今回も『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門マクロ編』を温めます。第5章から第11章までです。今回も印象に残った点をピックアップして書いていきます。

 

 短期的には総需要、長期的には総供給

失業率とインフレ率

裁量的な財政政策と自然的な財政政策

お金の役割

 

まず短期的には総需要、長期的には総供給についてです。何のことかというと、政策を考えるにあたって時間軸で捉えることが大切だということです。長期では、経済の大きさは総供給によって決まります。しかし短期的には総需要は供給以外の要因で揺れ動きます。景気の先行きに対する不安からくる企業の設備投資控えなどです。

この考えからマクロ経済学が理想とするのは生産力向上による総供給の増加、そしてその収入による総需要の増加とのことです。理想通りにうまくいかないことは分かっていますがそれでも取り得る選択肢やフレームワークを頭に入れておくことは大切だと感じました。

 

次に失業率とインフレ率についてです。両者の関係はトレードオフだとされ、縦軸にインフレ率を横軸に失業率を取ると綺麗な右下がりのカーブを描きます。この曲線をフィリップス曲線と呼ぶそうです。ではなぜこのような関係になるのか。まず総需要が潜在GDPよりも低いときは現在使い得る生産力をフルに使わなくてもいいので失業率は増えます。そして労働力の競争率が高くなるので相対的に賃金が下がり消費が落ち込みます。このような状況ではインフレにはなりません。

(断片的な知識しかなかった)私はスタグフレーションってこれに当てはまらなくね?と思いました。ただこれについても次頁にフィリップス曲線は短期的には成立するが長期的には成立しないとの記載があり、私の思考を先読みされ作者の手の内で踊らされた感覚になったので印象に残っています笑(ちなみに長期的に成立しない理由は失業率は自然失業率に最終的には向かう一方でインフレ率は様々だからだそうです。)

 

そして裁量的な財政政策と自然的な財政政策についてです。これは景気調整のための財政政策には2つがあり、裁量的な財政政策(政府による増税や政府支出の削減)は行われて良いのかというテーマでした。まず自然な財政政策について、これはビルトインスタビライザーと呼ばれ、景気の変動に合わせて変化するように事前にその柔軟性が内包されたものです。例えば所得税は景気が良いと所得が増えるので収める額は増える一方で、景気が後退すると所得が減るので収める額は減ります。これは政府が景気が後退してきたから所得税減らすように動かなくても自然にそのようになります。

こうした自然的な財政政策があることを(正しく)理解していなかったので、ここでいう裁量的な財政政策が財政政策の全てだと考えてました。この裁量的な財政政策は不要であるかについてはこの章では明示されていなかったので、次々章の金融政策と比較しながら考えられるのかなと思いました。

 

最後にお金の役割についてです。「ハッとさせられた」という観点ではこの内容が一番大きかったです。物々交換の時代から複雑化した世界における便宜性等の追及からお金が用いられるようになったことは知っていましたが、お金とは?と考えるとはっきりと思いつきませんでした。

この点について本書ではお金には3つの役割(お金であるための条件ともいえる?)があるとしています。「交換の手段」と「価値の保存」、「価値の尺度」です。交換の手段とは、どんな売り物とも交換が可能であるということです。価値の保存とは、しばらく手元に置いておいても価値があまり損なわれないということです。(「あまり」というのはインフレになるとお金の価値が下がるといったことです。)価値の尺度とは、世の中で売られているもののほとんどが、お金によって計られるということです。

改めてこのように定義されるとお金のどこかぼやけていた輪郭が鮮明になりました。またこのお金の量と密接に関わっているのが(お金の貸し借りをする)銀行で、国の景気を動かそうとすると銀行の融資を調整することがポイントになるとの記載もありました。少し前の日経新聞フィンテック参入に向けた銀行の出資規制緩和の記事も国の調整といえるのかなと思い出したりもしました。

 

 

ここまで読んでみると序盤で出てきた金融資本の需要と供給についての恒等式を軸に論が展開されていることに気付きました。専攻の法律の勉強の中でも実感したことですが、現在地の把握は大切ですね。

 

そして次回でこの本について完結する予定ですが、次に読みたい本がまだ届かない、、、

 

夢の毎日投稿がこんなにはやく散ってしまうのか、、、

 

あゝ無常。

 

 

以上です!

 

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『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門マクロ編』を温める①

どうも、温故知新ブログです。

 

最近映画を観ることにもハマっているのですが、先日観た「フォレスト・ガンプ」が元気になる映画でおすすめなので、ぜひチェックしてみてください!というわけで今回温めるの「フォレスト・ガンプ」で印象に残ったシーンやセリ...ではなく笑

 

今回温めるのは『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門マクロ編』です。

比較的ボリュームが多いので3回に分けて書いていこうと思います。今回は第1章から第4章の中から印象的だった箇所をピックアップします。

 

 生産性向上における3つの原動力

失業

 

まず生産性向上における3つの原動力についてです。ここでいう生産性の向上とは、時間当たり、あるいは労働者一人あたりの生産量が増えることとしています。「物的資本の増加」(仕事で使える設備の増加)と「人的資本の向上」(働き手の教育・経験レベルが高くなる)、「技術の進歩」(より効率的に生産できる)です。また長期的な経済成長には生産性の向上が欠かせないとのこと。

ここまでは自分の知識の範疇でしたが、該当箇所のページをめくると自分の思考の浅さを痛感しました。実は先進国と低所得国とでは、生産性向上における3つのドライバーが占める割合が異なるというのです。まず前提として生産性の向上の原因について分析するときには、①人的資本の向上の数値化②物的資本の増加量を加算の順に行い、そこに含まれない成長幅が③技術の進歩によるものとされています。そして先進国では①の割合が1/4,②の割合が1/4,つまり一番大きな成長要因は残りの技術の進歩です。一方で低所得国は低水準な①や②が急成長するので技術の進歩による貢献度は比較的少ないそうです。正直、世界中が技術の進歩による恩恵を同程度に受けていると考えていたので本書の記述は意外でした。「生産性」という抽象的な言葉を掘り下げて思考できないと、本質は見えてこないことを学びました、、、

 

 次に失業についてです。経済学の視点からの捉え方が面白く印象に残っています。基本的に市場においてはある商品の需要が減るとその価格は下がる。しかし不景気で労働力が減ったとしても給料は減らない。その代わりに失業者の数が増える。つまり失業というのは、賃金が均衡点よりも高い位置に固定され、そのための労働力の供給が需要量を上回っている状態だと。

納得はできたのですが、業績に連動して給料が上下する方が労働者の労働意欲が高まり、結果として会社としての生産性が上がるとも思えたのでどうなのだろうという印象です。本書では労働者側は安心して働くことができ、会社側は優秀な社員をとどめておけるという利点があるとしています。

 

というわけで私は法学部で普段は法律を中心に勉強している者ですが、本書は例えばGDPはC+I+G+XーM(見ずに書けた!)と表せて最終生産物だけを考えるなどの基本的な点から網羅的に示されており、ほとんど詰まることがありませんでした。また難しい本を読むことで思考力は鍛えられる(2016 小宮)と信じているので、段階的にでも専門的な経済学の本を理解できるまで頑張りたいなぁと思いました。

 

以上です!

 

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『競争と公平感』を温める

どうも、温故知新ブログです。

 

 5月は経済学を中心に勉強することに決めたのでお付き合いください、、、

 

今回は温めるのは『競争と公平感 市場経済の本当のメリット』大竹文雄著です。

 

個人的に印象的だった部分を書いていこうと思います。 レベルが低いと思われた方は私は法学部で経済学は初学者であることを割り引いていただければと思います笑☺️

・情報の非対称性 

・市場競争のメリット

・平等は生まれながらに持つ価値観か

・日本で高いのは相対的貧困率

 

まず 情報の非対称性についてです。本書の中で「商品を購入する側が商品に関する正しい情報を持たない場合、売り手には不良品を高く売るインセンティブが生じる。一方で消費者は不良品を買わされることを恐れてしまう。」とあり、よって市場が縮小(失敗?)するとのことでした。確かにその通りだなぁと思いました。基本的に損をしたくないという負の心理(生の心理より強い)が働きますもんね。

ただ情報が多様化・複雑化する現在において、情報面のカバーを売り手に一存することも現実味がない気もしました。情報リテラシーの低い人たちにどこまで掘り下げて説明するのか等の判断が困難だと思うからです。要するに消費者側も情報リテラシーを高める必要があるのかなぁと。ここでいう情報リテラシーはニュースなどに対して、提供された情報を鵜呑みにしないことに加え、得るべき情報が何かを判断できるレベルにまで高める必要があるのではないでしょうか。

 

次に市場競争のメリットです。「日本人は自由な市場経済のもとで豊かになったとしても格差がつくことを嫌い…中略…そもそも市場によって格差がつかないようにすることが大切」と日本人の世界的にも稀有な特徴を述べていました。個人的には市場経済に任せることで生じる(であろう)余剰を貧困層に再分配することに納得感がありましたが、どうやら著者の研究では異なるようで意外でした。(競争はしんどいという感覚には同意しますが笑)市場経済のメリットは上記の市場経済により競争を促進することで社会が豊かになるので、開いた格差に対して(貧困者に)余剰を再分配することができることです。

ただ現在の変化しつつある日本人の価値観を考えると、この市場経済に対する反発は少なくなるのではと考えます。例えば雇用制度を見ても、評価が年齢(格差がつかない)から能力(市場競争)へ移行する制度になりつつあります。今後市場競争の様相が高まるであろう時代に生きなければならないと思うと不安になるのが本音です、、

 

3点目平等は生まれながらに持つ価値観か。「利己主義か平等主義かという価値観は、教育や家庭環境によって形成されていく」と研究結果から示しています。また就学前の教育が影響すると加えています。平等という価値観は人類に普遍的な価値観であると思っていましたが(幼少期とはいえ)後天的に獲得される点は新たな発見でした。

平等を実現するためには上記に示したような所得の再分配などの政策が不可欠です。しかし何をもって平等なのかの基準が人によって異なると政策の実行も困難であると思いました。後述する貧困の感じ方も人それぞれで、貧しい人に手を施すことが平等であるという人もいれば、自由な競争環境があることが平等であるという人もいるでしょう。現状は後者を前提に、治安などを考慮した政策が行われているという印象です。また利己的な人間であることを前提にすることが多い経済学はこの不安定な基盤の上に成り立つのかなと疑問に感じました。行動経済学を学びたくなりましたね。

 

最後に日本で高いのは相対的貧困率について。知識としても肌感覚としても意外性はありませんでしたが、要するに「感じ方」に依拠する点で政策の立案が難しいと感じました。

最近ニュースにもなっている最低賃金引き上げの件もこの相対的貧困率の低下を目指す狙いもあるのかなと思いましたね。

 

 

何より「相対的」であることが国がある方向へ舵を切る際に頭を悩ませる根本要因なのかなと想像しました。まだまだ勉強不足でマクロ・ミクロ経済学を体系的に理解する必要があるなと実感しました。

※利便性のため本書のリンクを貼りたいのですが方法が分からなかったので、分かり次第更新しますね。

 

以上です!

 

 

 

 

 

 

 

自己紹介と好きな本

ご覧いただきありがとうございます!

どうも、温故知新ブログです。

 

自己紹介ですが、そんなに特記すべきこともないので、大学生とだけ笑

 

代わりに最近読んだ本を紹介するのでそこから垣間見える(?)人物像を想像してみてください。

【小説】

夜のピクニック

・マチネの終わりに

【ビジネス本】

・企業参謀

・FUZZYーTECHIE

【教養】

・教養としての経済学

・情報を「知恵」に変えるトレーニン

*著者略

 

また普段の勉強のアウトプットもしたいなぁと思っています。(専門家や専攻されている方

、その他の方々と議論なり意見交換も積極的に出来たらいいなぁ)

 

もう少し詳しく知りたいという変わった方がいましたらTwitterに飛んでみてください。(特に詳しく書いてはいないですが笑)

 

以上で記念すべき第一稿としますが、何よりも楽しくのんびり投稿したい!どうぞよろしくお願いします!!