温故知新ブログ

大学生の読書日記・勉強日記

『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門マクロ編』を温める①

どうも、温故知新ブログです。

 

最近映画を観ることにもハマっているのですが、先日観た「フォレスト・ガンプ」が元気になる映画でおすすめなので、ぜひチェックしてみてください!というわけで今回温めるの「フォレスト・ガンプ」で印象に残ったシーンやセリ...ではなく笑

 

今回温めるのは『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門マクロ編』です。

比較的ボリュームが多いので3回に分けて書いていこうと思います。今回は第1章から第4章の中から印象的だった箇所をピックアップします。

 

 生産性向上における3つの原動力

失業

 

まず生産性向上における3つの原動力についてです。ここでいう生産性の向上とは、時間当たり、あるいは労働者一人あたりの生産量が増えることとしています。「物的資本の増加」(仕事で使える設備の増加)と「人的資本の向上」(働き手の教育・経験レベルが高くなる)、「技術の進歩」(より効率的に生産できる)です。また長期的な経済成長には生産性の向上が欠かせないとのこと。

ここまでは自分の知識の範疇でしたが、該当箇所のページをめくると自分の思考の浅さを痛感しました。実は先進国と低所得国とでは、生産性向上における3つのドライバーが占める割合が異なるというのです。まず前提として生産性の向上の原因について分析するときには、①人的資本の向上の数値化②物的資本の増加量を加算の順に行い、そこに含まれない成長幅が③技術の進歩によるものとされています。そして先進国では①の割合が1/4,②の割合が1/4,つまり一番大きな成長要因は残りの技術の進歩です。一方で低所得国は低水準な①や②が急成長するので技術の進歩による貢献度は比較的少ないそうです。正直、世界中が技術の進歩による恩恵を同程度に受けていると考えていたので本書の記述は意外でした。「生産性」という抽象的な言葉を掘り下げて思考できないと、本質は見えてこないことを学びました、、、

 

 次に失業についてです。経済学の視点からの捉え方が面白く印象に残っています。基本的に市場においてはある商品の需要が減るとその価格は下がる。しかし不景気で労働力が減ったとしても給料は減らない。その代わりに失業者の数が増える。つまり失業というのは、賃金が均衡点よりも高い位置に固定され、そのための労働力の供給が需要量を上回っている状態だと。

納得はできたのですが、業績に連動して給料が上下する方が労働者の労働意欲が高まり、結果として会社としての生産性が上がるとも思えたのでどうなのだろうという印象です。本書では労働者側は安心して働くことができ、会社側は優秀な社員をとどめておけるという利点があるとしています。

 

というわけで私は法学部で普段は法律を中心に勉強している者ですが、本書は例えばGDPはC+I+G+XーM(見ずに書けた!)と表せて最終生産物だけを考えるなどの基本的な点から網羅的に示されており、ほとんど詰まることがありませんでした。また難しい本を読むことで思考力は鍛えられる(2016 小宮)と信じているので、段階的にでも専門的な経済学の本を理解できるまで頑張りたいなぁと思いました。

 

以上です!

 

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