温故知新ブログ

大学生の読書日記・勉強日記

『経済は世界史から学べ!』を温める②

どうも、温故知新ブログです。

 

今回も『経済は世界史から学べ!』を勉強していきます。この本を読んで思うのは、平和な時代だというのは錯覚でいつ日本が戦時になるか分からないということです。基本的にアメリカに守られていなければどの国が攻めてきてもおかしくなく、言いなりになるのもある程度は仕方ないと思ってしまいました。

今回は第2章から第3章までです。

 

 アメリカの一極支配

穀物法論争とジャガイモ飢饉

 

 

まずアメリカの一極支配についてです。軍事面でのイメージがありますが、経済面でも大きな権力を持っていました。戦後日本は国内の復興のために世界銀行に融資を求めました。この融資によって戦後の戦災から脱却し、急成長することができました。この世界銀行ですが加盟国が経済規模に応じて出資し、出資額に応じて投票権を得ます。慣例的に総裁はアメリカ人で最大の出資国はアメリカです。つまり親米政権にはすぐに融資するが、反米政権には融資を認めません。日本が融資を受けられた背景にはアメリカの存在感がありました。

経済を歴史の視点から捉えると全体最適の考え方は見られないことが実感できました。一方で全ての国の動きには表向きか裏向きにでも自国の利益(他国の損)をもくろんでいる点ではトレードオフが成立しているとも思いましたね。

 

 

 

次に穀物法論争とジャガイモ飢饉についてです。TPPは最近の話題ですが、これと似たことが180年前に起きていたそうなんです。それが穀物法論争です。農業に適していない環境のイギリスでは穀物の貿易自由化により競争に負けると考え、一定の価格水準を下回ったときには輸入を制限する穀物法を制定しました。これによって国内の農業は守られて一安心のはずでしたが(本当にそう思っていたのかはわかりませんが)隣のアイルランドで保護された価格の穀物しか入ってこないため極貧生活を強いられました。あまりにもお金がなかったためジャガイモを主食にしていたそうです。そしてジャガイモの伝染病流行し、アイルランドの人口の10%が餓死する飢饉になりました。(ジャガイモ飢饉)

何事もトレードオフを意識する必要がありますが、TPPについても上記の教訓が生かされれば良いと思いましたね。人間は価格だけで購買するわけではないので、本書にもありましたが国内産業の強化を支援することで、輸出拡大のためにやむを得ない自由化できる体制が取れるというのはその通りだなと。日本の安全性や品質は世界中で評価されているので簡単には負けないと思うのですが、楽観的すぎますかね。

 

 

 

今回は貿易などで問題になっているテーマと類似した過去の事例を中心に学びました。ニュースを見たり、SNS等の世論を見るだけで行う意思決定よりも数段深い思考から意見が出せそうだなと、改めて温古の大切さを実感しました笑

次回は最後まで読むぞーーー!

 

 

以上です!

 

 

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